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山口デコ
71年生まれ・おとこ。幼少のころより2人の姉に徹底的に女らしさを叩きこまれる。...

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昨日、事務所を退社しました

2011年09月21日 1:27

昨日をもって、11年前に仲間と始めた事務所から離れることにしました。

事務所を立ち上げた当初はここを終いの住み処にするつもりで、ただがむしゃらに突っ走り続けて、気がつけば夜が明けてたなんて日が続いたっけ。

そして3年が経ち、5年、7年と過ぎ去り、その時その場で紆余曲折な出来事はあったけど、グラフィックデザイナー、クリエイティブディレクタ?として生きてこれたのは、お客さまはもちろんのこと、協力会社の皆さん、大切な人、そして友人たちに支えられてきたからこそ。

正直なところ、いろいろな思いが交差してしまうけど、やっぱりこの事務所の一員となりグラフィックデザインを生業にできたこと、幸せでした。

新しい職場も決めました。

25歳からグラフィックデザイナーをめざし独学とアルバイトをし続け、28歳で駆け出しのデザイナーになれた時に感じたのは、やっと目標に一歩近づけたうれしさ反面、何歩も前を行く先輩たちの後ろ姿はとても遠くに見えました。

もっと自分の進路を早くに定め、10代のうちから専門的な技能を得るための訓練を重ねればよかったという、ほんの少しの後悔。

それが新しい職場を選んだ理由です。

中学生や高校生が、できるだけ早く将来の自分にフィットする仕事の手がかりを得られれば、彼らの未来の可能性は大きく広がり、さまざなアドバンテージが得られるはず。

大人になった彼らの自立を助ける技術や能力を身につけるため、なにを、どのように、どこで学べばよいのか。そんな手探りの彼らにぴったりの「学校」を選ぶ手助けをしたい。私が蓄えてきた技能や知見を生かして。

それが新しい職場での私の仕事。
高校や大学、専門学校などの学校広報をクリエイティブ面から支える仕事です。

12年間、グラフィックデザイナー、クリエイティブディレクターとして、さまざまな業種のお客様のクリエイティブワークを担ってきたなか片隅に蓄えてきたことを生かし、さらに必要な技能を身につけ、残りのデザイナー人生の力を尽くしたい。

先日、1次試験に合格したPRプランナー資格の取得もそのひとつ。これまでの漠然とした広報業務の知見を体系的な知見として身につけるためです。

新しい職場には、私よりもぐっと若い先輩たちがたくさんいるはず。まるで28歳の時の私に戻ったようだけど、あの頃とは違います。だって今の私は選んだ道を少しも後悔していないから。

山口聰

通う飲食店の理由 vol.2「割引しない」

2011年07月10日 1:30

梅雨も明けて夏ホンバン。

この時期、ちょっと出かけると目にする「SALE SALE SALE」の文字。50%OFFではあまり驚かないけど、なかには70%OFFなんてちょっと胸が躍るPOPに出会ったり。

そんな気前のいいお店は、あたりまえだけど商品を作ったり、仕入れたりして、それをお客さんに売った時の利幅を稼ぐ商いのお店がほとんど。

でも、どうして原価を割らないにしても利幅を圧迫してまでSALEをするんだろう。なんてウブな疑問をいまさら投げかける人はあまりいない。

でも、あえていっちゃう。

どーして利幅を圧迫してまで、しかも原価を割るような値段でメニューやサービスを提供するの? 在庫リスクの少ない飲食店が。

beer.jpg


飲食店がグルーポンやポンパレなどのフラッシュマーケティングを利用する理由は「より多くの人にお店を知ってもらいたい」につきるのだと思う。私もある顧客層に対してそれだけをめざすならば、正解かなとも思う。

でもね、フラッシュマーケティングを提供する会社が「短期間で認知度アップ! 圧倒的な新規集客! 本質的な集客提案致します」って広告を出してるんだけど、これはおかしいと思う。

原価割れの割引プライスで集客することが本当に「本質的な集客」に繋がるならその理由をぜひ教えてほしい。

例えば5000円のコース料理を2500円で提供してもらっても、それだけでは私のなかでは次回来店へのアドバンテージにはならない。

このお店にまた来たくなる理由は、ストレスを感じさせない店員さんのサービス、他のお店では味わえないおいしいメニューとそれに見合った値段しかないと思う。

だって(前にも書いたけど)おいしい食べものと楽しい時間を目あてに、わざわざ自分の大切な時間とお金をかけて行くのだもの。

フラッシュマーケティングを利用すれば、より多くの人にお店を知ってもらうことはできると思う。だけど、それだけではリピーターの獲得など「本質的な集客」は生まれないと思う。

繰り返すけど私は「今日はいつもより安かった」から、また来たいとは思えない。

となると飲食店のフラッシュマーケティングは、それだけで完結する力をもたない、結局のところは飲食店に「本質的な集客力」があってこそ効果を発揮するものじゃないのかしら。

でも「本質的な集客力」を持っているお店はわざわざ利幅を削る割引なんかする必要ない。

逆に言えば、割引していないお店は「本質的な集客力」を持っているお店だから、通いたくなるお店の可能性が高いかもしれないネ。

それとは別に、私はフラッシュマーケティングのサイトで行きたくなるような飲食店がなかなか見つからない。それが良い悪いではなく、そもそも割引に魅力を感じない客もいるということを飲食店の方々には知ってほしい。

あ、でも洋服や靴のSALEは大好き。客は勝手なものなのだ。

通う飲食店の理由 「待たせない」

2011年06月28日 1:00

私はお酒を飲むのが好きだ。外でも家でも気分しだい。

家で飲む時は、飲むまでも楽しい時間だ。

好きな音楽のボリュームをあげて、自分で用意したグラスにお酒を注ぎながら、ちょっとしたおつまみを作り皿に盛りつけたりする時間さえ、その後のお酒をさらに美味しくしたりする。

そこに気のおけない友達や恋人が加われば美味しいさも倍増さ。

でも外で飲むならできるだけ面倒なことはしたくない。

IMG_1622.jpg

まず、私たちはお目当ての店まで足を運ばなければならない。並んでいない店先に安心しつつ入口をくぐる(並んでいたらまた今度だ)。

予約の有無や人数を聞かれるので答える。席に通されていそいそと腰を落ちつけ、メニューに目を通す(あとひと息だ)。

欲望と腹の空き具合に相談して食べたいもの、飲みたいものを選ぶ。そして店員さんを呼び己の欲望を主張し、来るべき旨い酒、旨い飯に思いをはせ、ようやくニンマリと頬も緩む。

まさにこの瞬間から、あとはお給仕されるがままに食べたいもの、飲みたいものに身をゆだねたい。

それもできるだけ早くだ。

だって、私たちは1杯目のお酒が出るまでの何倍もの時間をかけて、ここまでたどり着いたのだから。

私にとって、この1杯目で「待ち」を感じてしまったら、そのお店は永遠に仕舞いとなるのだ。

明日、自転車で。

2011年03月28日 20:00

おとといの土曜日、ひさしぶりに自転車のハンドルをブルホーンからドロップに替えた。バーテープも新品に替えた。とても風が強かったけれど、陽を浴びてペダルを繰り返し踏み続けるのは、ちょっと清々しかった。

chi.jpg

きのうの日曜日、ちょっと自転車で近所に出かけたらさっそく派手にずっこけて、替えたばかりのバーテープがボロボロに。ちょっと悔しいのでその足で自転車屋さんに走り、すぐに新しいバーテープに張り替えた。2日連続で衣替えしたキブンでちょっと清々しさが戻った。

ここ数週間の私は、映像や文字で見聞きする津波の被害や、多くの避難者を出し続ける原発事故を、私がモノを考えたり、行動したりする源の近くに置き続けていたみたい。この週末になんとなく気がついた。正しい理解がどうかはまだわからないけれど。

想像はいくらでも重ねることはできるけれど、実感が欠けているので理解ができない。それを自分の真ん中あたりに置き続けると、想像する→でも理解できない→想像する→でも理解できない→想像する……の繰り返しで、想像はするけれど、気がつかないうちに考えるのがつらくなくなって、想像ばかりが日常に溜まっていく感触。

そんな想像たくましい無為な日常から、ただ自転車を漕いでかすかに汗を流したり、ずっこけてイタイを思いをしたことで、実感のある日常の感触が少しずつ戻ってきたかんじ。

でも、地震や津波で被害を受けた方々や、避難しなければならない方々の日常は、いくら想像しても絶対に想像しきれないはず。そんなもどかしさは、すべてが落ち着くまで忘れないでいようと思う。さしのべられる自分の手はできるだけ伸ばし続けて。

そして、私もいざという時にできるだけ後悔しないように。また、私と出会った人が私との出会いを後悔しないように。これからの日常をグズグズしないで、せーいっぱい生きていこう。なんて宣った週末でございました。

明日、自転車で事務所に行こう。

Satoshi Yamaguchi

だから今日からは

2011年03月18日 14:58

いまも私の家族、そして友人の多くは怪我をすることもなく東京と千葉で暮らしている。TVやインターネットを通じ、いくら見聞きしても、いま被災者の方々が受けているであろう現実は、私の想像を越えることはない。

私のグラフィックデザイナーとしての能力は、いま被災者の方々が置かれている一刻を争う現実に、対処できる力を持ち合わせているとはとうてい思えない。考えても考えても、いますぐに役にたてるとは思えない。

だけれども、何かしたい。ただ心を痛めているだけではなく。

そして、インターネットから募金をして、できるかぎり節電を心がけ、たまたま運転免許のないだけで、近所のガソリンスタンドに伸びる長大な車の列に悪態をつき、スーパーに足を運んだ自分のことはさておき、どこまでも空っぽになっている棚に呆れかえる。

だけれども、食事も寝床もキチンとある、なんら不便ない日常の中に私はいる。

なにをするにも、想像の中にいる被災者の方々の姿と私を比べてしまう。
なにをするにも、ここに文章を書くことですら、ためらう気持ちがふつふつと沸いてくる。

だけれども、何か役にたちたい。ただ心を痛めているだけではなく。

そして、今朝も新たな募金をして、現地へ物資を送る手はずを整えている方々が近所にいることを知り、使っていない日用品や食品、寝具をまとめ始める。

そして、たまっている仕事をするためにデスクに向かい、あたりまえのことに気がつく。

いまの私には、いままでの私以上にできることがないことに。だから今日からは、少しずつでも、そのできることを増やしていこうと。

Satoshi Yamaguchi

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A DAY:21 Oct

2010年10月21日 20:13

こんばんは。クリエイティブディレクターの山口デコです。

今日は事務所に向かう途中にとてもうれしいお知らせをいただいたので、お昼ごはんをささやかな祝餐に。

karaage.JPG

鮭おにぎりに枝豆のおにぎり、そして唐揚げ。うれしいをかみしめて。

さかのぼること数時間、AM2:00からストリーミングされてtwitterのタイムラインを賑やしたAppleのイベントで発表された新しいMacBook Air。

それから10数時間後、銀座のお客様を訪ねた後にApple Store Ginzaへ。まだデモ用の実機は置いてなくiPadをスススーと触って遊ぶ。それにしてもApple Storeの繁盛っぷりったら。

ふと大昔?にCanonのショップがMacを売っていた一角のシナビタ感がフラッシュバック。そうそう件のAirはなんでも渋谷店にはさっき登場したみたい。

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とはいえ仕事では使用するシーンが思い浮かばず。その訳:画面が小さい。小さい画面でレイアウトをするとデザインも小さくまとまる(と思いこんでる)から。

さらに数分後、Mikimotoの店頭に設置されていたディスプレイの美しさに足がとまる。しっかり案内を読まなかったけど、美大生の作品みたい。

nikimoto.JPG

Mikimotoのディスプレイといえば、Xmasツリーも有名だけれど、こちらはその数100倍美しい。透明感がXmasにぴったり。

もうすぐ11月なのにしっくりこないのは、しつこかったくせにあっけなかった夏のせいなのかも。

今日も生きざま更新中!
山口デコ


A DAY:美術館・博物館図録フェアの謎の答え

2010年10月18日 23:00

こんにちは。山口デコです。

みなさん、ゴールデンシーズン到来ですよー。なにの? 自転車の! 暑くて暑くて汗ドロリにペダルを漕いで漕いで、仕舞いには飛んだ(事故った)今年の夏もいつのまにか遠い日の出来事。

凍える冬到来までのひととき、こんなに自転車が気持ちのいい季節はありません。嗚呼、思い出すのは麗しの五番街@ニューヨーク。で盗まれたサドルひとつ。

なんて与太はさておき、前回、ジュンク堂書店新宿店の美術館・博物館図録フェアの謎の答えがやってきましたよー。どこから? ジュンク堂書店さんのお客様センターから!

stepa.jpg

▲図録フェアで買った「ロトチェンコ+ステパーノワ - ロシア構成主義のまなざし -」からステパーノワのユニフォーム。OH!テクノ!

新刊をあつかう書店さんで売られているのを見たことがなかった図録がなぜに、ジュンク堂書店さんに並んでいたのか? 仕入れルートは? そもそもなぜにこのような図録フェアを?

そんな唐突な私の問い合わせにもジュンク堂書店さんは誠実にお答えくださいました。わからないことはわからないことに近い人に聞いてしまうのがイチバン早いんですね。まず、

●フェアは数年前から池袋本店が独自に仕入れ、例年秋頃に新宿店と併せて開催

やはり取次からの仕入れではなかったのですねー。

●美術館・博物館の図録への問い合わせが多かったが、本来これらの図録はほとんどが営利を目的として作られておらず、商業目的の流通がなされていない現状があった。
●お客さんにとって身近な書店で図録を手にとられるのは大きなメリットがあると判断。

たしかに営利目的だったらあの値段では売れないですね。だから欲しい人も少なからずいるのでしょう。そこに着目したところがいいですね。フェアの棚も書店さんのおしつけ感はありませんでしたよ。

●そこで新聞社主催の展覧会にかぎり、図録の卸を特別なルートで使い販売している。
●今後も期間限定だけど開催していく予定。

残念ながら仕入れ先に関しては仕入れ先の希望で開示されませんでしたが、新聞社主催の展覧会というのがポイントかもしれませんね。

いずれにせよ、すばらしいと思いませんか?

できることだけを続けていくのではなく、自分たちでできることを新しく増やしていく姿勢。そのおかげで、いままで手に入れることが難しかった人のうれしいを少なからず実現しているんですね。

高校生のみなさんが、自己表現ではなく仕事としてグラフィックデザインの世界をめざすのであれば、ぜひ心に留めていて欲しいことです。

ありがとうございました! ジュンク堂書店さん!

今日も生きざま更新中!
山口デコ

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